・成功者7邸の資産価値を比較
・伸びた家と、伸びなかった家
・共通点は「供給が制限された街」
・条例が資産を守る仕組み
・一般の人が家を買うときの判断軸

アナリスト
当サイトでは、著名人の自宅を坪単価データから分析し、現在の推定価格を算出してきました。
そして今回は、
・孫正義
・柳井正
・三木谷浩史
・大谷翔平
・細木数子
・浜田雅功
7つの邸宅のデータが揃ったので、並べて見比べてみました。すると、伸びた家と伸びなかった家に、はっきりした違いがあることがわかりました。
今回はその共通点と一般の人が家を買うときに何を見るべきかを書きます。
成功者7邸の資産価値を比較
まず、これまで算出した推定価格を一覧にします。
| 邸宅 | エリア | 購入時 | 現在推定 | 変動率 |
|---|---|---|---|---|
| 孫正義(白金邸) | 港区白金 | 80億円 | 280億円 | +250% |
| 孫正義(麻布邸) | 港区麻布 | 70億円 | 200億円 | +186% |
| 柳井正 | 渋谷区大山町 | 100億円 | 153億円 | +53% |
| 細木数子 | 新宿区神楽坂 | 3億5,000万円 | 5億2,831万円 | +51% |
| 三木谷浩史 | 渋谷区松濤 | 40億円 | 48億円 | +20% |
| 大谷翔平 | 米国LA郊外 | 12億2,000万円 | 13億153万円 | +6.6% |
| 浜田雅功 | 世田谷区成城 | 4億円 | 3億7,686万円 | -5.8% |
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こうして並べると、同じ「一流」と呼ばれる人たちでも、結果に大きな差があることがわかります。

アナリスト
伸びた家と伸びなかった家
この差はどこから来るのか?表を眺めていて最初に気づいたのは購入時期の違いです。
浜田さんが成城の自宅を建てたのは1997年。バブル崩壊後とはいえ、まだ余波が残っていた時期です。当時の成城の坪単価は304万円でしたが、その後2011年には198万円まで下がりました。
つまり高値掴みのタイミングだったということです。
営業時代、この時期に買われたお客さまの話は何度も聞きました。「戻るのを待っている」と言い続けて、結局30年戻らなかった。土地は必ず上がるものではない、という現実がここにあります。
ただ、それだけでは説明がつかない部分もありました。
同じ時期でも差が出る
三木谷さんの松濤は2014年ごろ、柳井さんの大山町は2000年代前半。購入時期は違いますが、どちらも上昇しています。
一方で、成城も松濤も大山町も、すべて「東京の高級住宅街」です。ブランド力という点では大きな差はありません。
ではなぜ結果が分かれたのか?もう一度データを見直して共通点が見えてきました。
共通点は「供給が制限された街」
伸びているエリアには、土地が市場に出てこない仕組みがありました。
🏛️ 供給を絞る3つの仕組み
① 最低敷地面積の条例
松濤は200㎡、大山町は150㎡。これ以下に土地を分割できないため、相続時も細分化されません。
② 第一種低層住居専用地域
高さ制限があり、タワーマンションが建てられません。戸数を増やせないので供給が増えない。
③ 用途制限
商業施設が入れないため、街の性格が変わらない。
三木谷さんの松濤、柳井さんの大山町。どちらもこの条件を満たしています。孫正義さんの麻布・白金も、低層住居専用地域が広がるエリアです。
一方、成城には『成城憲章』という住民の自主ルールがあります。これは街並みを守る点で優れているのですが、法的な強制力はありません。最低敷地面積も「250㎡が理想、少なくとも125㎡」という目安にとどまります。
松濤の200㎡が条例で定められているのとは、性格が違うんです。

アナリスト
売る側から見た「扱いにくい土地」
不動産の現場にいたとき、条例で敷地面積が制限された土地は、正直にいって扱いにくいものでした。
相続で土地を売りたいという相談があっても、半分に割って2区画にする、という提案ができない。買える人が限られるので、話がまとまるまで時間がかかります。
でも今になって思うのは、その扱いにくさこそが、価値を守っていたということです。
土地が細かく割られていく街は、少しずつ性格が変わります。大きな邸宅の隣に狭小住宅が並び、やがて「かつての高級住宅街」になる。実際にそうなった街を、いくつも見てきました。
条例は、それを物理的に止めています。
知名度と資産性は別物
もう一つ気づいたことがあります。
成城は日本で最も有名な高級住宅街の一つです。誰でも名前を知っている。一方の大山町は、地元の人以外ほとんど知りません。でも資産価値の伸びは、大山町のほうが上でした。
📈 知名度と伸び率は一致しない
成城(知名度・高)→ -5.8%
大山町(知名度・低)→ +53%
松濤(知名度・中)→ +20%
街の有名さと、資産としての強さは別の話です。
知名度は、住みたい人の数を増やします。でも同時に、その街に住みたい人が増えれば、供給側も応えようとする。土地を分けて、マンションを建てて、戸数を増やす。その結果として、希少性が薄まります。
大山町のように「知られていないが、条例で守られている」街のほうが、資産としては強い。これは営業していた頃には気づけなかった視点でした。

アナリスト
一般の人が家を買うときの判断軸
ここまでは何十億円という世界の話でした。でも、そこから学べることは一般の住まい選びにも当てはまります。
不動産の営業をしていた頃、お客さまに一番よく聞かれたのがこの質問でした。
「この家、10年後はいくらになりますか?」
正直に言えば、当時の私はうまく答えられませんでした。「立地がいいので大丈夫だと思います」くらいの返事しかできなかった。
今なら、こう答えます。
📋 資産価値を見るときのチェックポイント
① 用途地域を確認する
第一種低層住居専用地域なら、高い建物が建ちません。供給が増えにくい構造です。
② 最低敷地面積の条例があるか調べる
自治体の都市計画課、またはホームページで確認できます。条例があれば土地が細分化されません。
③ 周囲で土地の分割が進んでいないか見る
同じ通りに狭小住宅が増えていれば、街の性格が変わりつつあるサインです。
④ 「有名だから」で選ばない
知名度は住みたい人を増やしますが、同時に供給も増やします。
①と②は、不動産会社に聞けば教えてくれます。というより、聞かれて答えられない営業担当なら、その会社は避けたほうがいいくらいの基本情報です。
③は自分の目で確認できます。物件を見に行ったとき、その物件だけでなく通り全体を歩いてみてください。

アナリスト
ただし、住みやすさを捨てる必要はない
誤解のないように書いておきます。
資産価値だけで家を選ぶべきだとは思いません。実際、浜田さんは成城に30年近く住み続けています。土地の数字はマイナスでも、家族と暮らす場所として選び続けた結果です。それはそれで、正しい選択だと思います。
言いたいのは、住みやすさと資産価値は、両立できる場合があるということです。
同じ予算、同じような環境で2つの候補があるなら、用途地域と条例を確認してみる。その一手間で、30年後の数字が変わるかもしれません。
営業時代の私が言えなかったことを、いま書いています。
まとめ
📌 成功者7邸から見えたこと
- 同じ高級住宅街でも、資産価値の伸びは+250%〜-5.8%まで差がある
- 伸びているのは供給が制限された街(条例・低層規制・用途制限)
- 最低敷地面積の条例があると、相続時も土地が細分化されない
- 成城の『成城憲章』は自主ルールで、条例のような強制力はない
- 知名度と資産性は一致しない(大山町+53% vs 成城-5.8%)
- 家を選ぶときは用途地域と条例を確認する価値がある
7つの邸宅を並べて見えたのは、「どこに買ったか」以上に「その街に土地が出てくるかどうか」が結果を分けているということでした。
条例で守られた街は、売る側にとっては扱いにくい。でも住む人と資産にとっては、最も堅い防波堤になります。
家は多くの人にとって、人生で一番大きな買い物です。住みやすさで選ぶのは当然として、そこに用途地域と条例という視点を一つ加えるだけで、見え方が変わるかもしれません。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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