・タワマンの資産価値は本当に高いのか
・2026年のデータが示す「二極化」
・芸能人がタワマンを選ぶ理由
・戸建てを選ぶ芸能人との違い
・残るタワマンと、残らないタワマン

アナリスト
芸能人の自宅を調べていると、はっきり2つのタイプに分かれます。
六本木や白金のタワーマンションに住む人と、成城や松濤の戸建てに住む人。どちらも「成功者の住まい」ですが、資産としての性格はまったく違います。
今回はタワマンは本当に資産になるのか?を、2026年の最新データと芸能人の選択から考えます。
2026年タワマン市場に起きていること
まず数字を見てください。
2026年第1四半期(1〜3月)の東京23区の中古タワーマンション平均価格(70㎡換算)は2億747万円と前年同月比9.9%増を記録した。
参照:マーキュリー調査(2026年4月発表)
前年比プラス9.9%。数字だけ見れば好調です。
ところが、同じ調査機関の5月時点のデータでは、東京・大阪ともに下落に転じています。
さらに気になる指摘もあります。
2026年時点では、すでに都心3区の高額帯で在庫増加と値下げ率上昇という調整サインが出ており、都心部から先に価格調整が進む構造が見えています。投資マネーが流入している都心部のタワーマンション・新築・築浅物件は、下落時の振れ幅も大きくなる傾向があるため
参照:CLOVER NOTE
つまり「上がっているが、局面が変わりつつある」というのが2026年のタワマンです。

アナリスト
タワマンの構造的な弱点
当サイトでは以前、成功者7邸の資産価値を比較しました。そこで見えたのは「供給が制限された街は強い」ということでした。
松濤の最低敷地面積200㎡、大山町の150㎡。条例で土地を細かく割れないから、供給が増えず、価値が保たれる。
タワマンは、その真逆の構造を持っています。
🏢 タワマンが供給を増やす仕組み
① 1つの土地から大量の住戸が生まれる
50坪の土地に戸建てなら1軒ですが、タワマンなら上に積んで数百戸になります。
② 同じ棟の中で競合する
売りに出すとき、同じマンションの別の部屋がライバルになります。間取りも眺望も似ているため、価格勝負になりやすい。
③ 再開発は連鎖する
1棟建てば周辺の再開発も進み、さらに供給が増えます。
2025年末時点で、全国のタワーマンションのストックは1,600棟超・約42万戸。この数が今も増え続けています。
土地は増えませんが、タワマンの部屋は増やせる。この違いが、長期で見たときの資産性を分けます。
営業時代に見た「同じ棟の売り物」
タワマンの売却を扱ったとき、印象に残っていることがあります。
査定のために調べると、同じマンションで他に5件も売りに出ていたんです。階数も向きも違いますが、買う側から見れば似たような部屋です。
戸建てならこうはなりません。隣の家が同じ日に売りに出ることは、まずない。
タワマンは流動性が高いのが利点だと言われますが、それは裏を返せば「いつでも競合が現れる」ということでもあります。売りたいタイミングで、同じ棟に売り物が並んでいたら、価格を下げるしかありません。

アナリスト
それでも芸能人がタワマンを選ぶ理由
ここまで読むと「タワマンは不利」に見えるかもしれません。でも実際には多くの芸能人がタワマンを選んでいます。
六本木、白金、二子玉川、中目黒。人気エリアのタワーマンションには、著名人が数多く住むとされています。
理由は資産性ではありません。住まいとしての機能です。
🔑 芸能人がタワマンに求めるもの
① 24時間有人管理とオートロック
戸建てでこの水準の警備を用意するには、専属の警備員を雇う必要があります。
② 地下駐車場から直接エレベーター
外に出ずに車から自宅まで移動できる。これは戸建てでは難しい設計です。
③ 住み替えの速さ
トラブルがあったとき、賃貸なら短期間で引っ越せます。戸建ては売却に半年以上かかることも珍しくありません。
④ 管理の手間がない
庭の手入れも修繕の手配も管理会社がやってくれます。多忙な人にとって大きい。
特に③は重要です。芸能人は、報道やトラブルで住所が知られることがあります。そのときすぐに動けるかどうか?は、生活の安全に直結します。
戸建てを買ってしまうと、簡単には動けません。実際、賃貸のタワマンに住み続ける芸能人が多いのは、この身軽さのためだと思います。
戸建てを選ぶ芸能人との違い
一方で、成城の浜田雅功さん、松濤の三木谷浩史さん、大山町の柳井正さんは戸建てを選んでいます。
この違いは何か。データを並べて気づいたのは、キャリアの段階と家族構成でした。
| タイプ | 住まい | 優先していること |
|---|---|---|
| 現役世代・単身 | タワマン(多くは賃貸) | セキュリティ・機動力・住み替えやすさ |
| 家族あり・地位確立後 | 戸建て(購入) | 広さ・長期居住・資産としての土地 |
(スクロール ⇒)
浜田さんが成城に家を建てたのは1997年、30代前半のときでした。土地の価格は購入時より下がっていますが、30年近く住み続けています。
そもそも売る前提で買っていないんです。
一方、タワマンに住む芸能人の多くは賃貸です。資産として持っているわけではないので、価格の上下は関係ありません。
つまり同じ「芸能人の住まい」でも、資産として持つ家と、機能として借りる家は別物だということです。

アナリスト
残るタワマンと残らないタワマン
では、タワマンはすべて資産にならないのか…?、そうとも限りません。
2026年の市場で起きているのは「下落」ではなく「二極化」です。価値を保つ物件と、落ちていく物件がはっきり分かれてきています。
不動産の実務経験から見て、差がつくポイントは3つあります。
📈 価値が残るタワマンの条件
① 周辺に競合タワマンが建たない立地
用途地域や高さ制限で、近くに新しいタワマンが建てられないエリア。供給が増えないという点で、戸建て高級住宅街と同じ原理が働きます。
② 修繕積立金が足りているか
タワマンの大規模修繕は費用が膨大です。積立金が不足していると、将来の一時金負担が価格に跳ね返ります。ここが最も見落とされがちな点です。
③ 管理組合が機能しているか
戸数が多いほど合意形成が難しくなります。総会が形骸化している物件は、必要な修繕が先送りされがちです。
②と③は、購入前に確認できます。重要事項調査報告書を取れば、積立金の残高も修繕計画も書いてあります。
営業をしていたとき、この書類を熱心に読むお客さまはほとんどいませんでした。眺望や間取りには時間をかけるのに、資産価値を左右する書類は流し読みされる。もったいないと思っていました。

アナリスト
結論:タワマンは「住まい」として優秀「資産」としては条件付き
整理します。
タワマンは、住まいとしての性能は非常に高い。セキュリティ、利便性、管理の手軽さ。芸能人が選ぶのは、この機能を評価しているからです。
ただし資産として見ると、供給が増え続ける構造という弱点があります。土地と違って、部屋は積み上げられる。この点で、条例に守られた戸建て高級住宅街とは前提が違います。
だから、タワマンを資産として持つなら、
・周辺に新しいタワマンが建たない立地か?
・修繕積立金は足りているか?
・管理組合は機能しているか?
この3点を必ず確認してください。逆に、ここがクリアできている物件なら、タワマンでも十分に資産性を持ちます。
まとめ
📌 タワマンは資産になるのか
- 2026年Q1の東京23区中古タワマンは前年比+9.9%だが、5月には下落に転じた
- 都心3区の高額帯で在庫増加・値下げ率上昇の調整サインが出ている
- タワマンは供給が増え続ける構造で、戸建て高級住宅街とは前提が違う
- 芸能人がタワマンを選ぶのは資産性ではなくセキュリティと機動力のため
- タワマンは賃貸、戸建ては購入という使い分けが見られる
- 価値が残るのは「競合が建たない立地・積立金充足・管理組合が機能」の3条件
芸能人の住まいを調べていて感じるのは、みなさん住まいに何を求めるかがはっきりしているということです。
今は身軽に動きたいからタワマンを借りる。家族と長く暮らすから戸建てを買う。目的が違えば、選ぶものも違って当然です。
「タワマンは資産になるか」という問いへの答えは、その人が何を求めているかによって変わります。住まいとして選ぶなら文句なしに優秀。資産として持つなら、3つの条件を確認してからにしてください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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